画像処理に使っている私のMacBook Proは、購入して早5年。画像処理自体にはそんなに不満はないけれど、WBPPに時間がかかりすぎていて「そろそろ新しいMacが欲しいなあ」と思っていました。Appleのサイトで見積ってみたところ・・・
120万!!
この数年間、世界で何がおきているのか?と思いつつ、見積もりサイトを静かに閉じました。
仕方がないので、あきらめていつものようにWBPPを始めました。最近、PixInsightがApple Siliconにネイティブ対応したのでかなり早くなったとはいえ、今回はFlatファイルもいれて1,300枚のWBPP。それもフルサイズの画像です。
(また10時間コースか・・・)
と思いつつスタートすると、なんと1時間半で終わってしまいました。
どうやらWBPPのバージョンアップで速くなったようです。それも爆速といえるレベル。早速、比較検証しました。このMacBook Proはバージョンをあげてしまったので、まだ古いバージョンのPixInsightが入っているMacBook Airを使用しました。
確かに速くなっている
検証に使ったのは、仕事用に使っているMacBook Airでメモリは16GB。画像処理には少し物足りないマシンです。
(検証の使用機種とPixInsightバージョン)
MacBook Air M4 16GB
PixInsightバージョン
更新前: version 1.9.4 Lockhart (arm64)
更新後: version 1.9.6 Lockhart (arm64)
最新のPixInsightがリリースされているのでバージョン1.9.6を使いましたが、高速化されたのは1.9.5からです。20枚のLightフレームをWBPP処理しました。
結果はこちら!
| 処理 | 1.9.4の処理時間 | 1.9.6の処理時間 | 比率(後/前) |
| Calibration | 04:58 | 02:01 | 41% |
| Measurements | 01:45 | 42s | 40% |
| Bad frames rejection | 12ms | 21ms | 175% |
| Reference frame selection | 18ms | 17ms | 94% |
| Registration | 01:46 | 32s | 30% |
| LN reference generation | 02:49 | 25s | 15% |
| Local Normalization | 05:40 | 46s | 14% |
| Integration | 01:42 | 22s | 22% |
| Drizzle Integration (1x) | 02:45 | 33s | 20% |
| Automatic solution | 02:27 | 51s | 35% |
| 総処理時間 | 23:57 | 06:17 | 26% |
処理時間は、1/4に削減されました。とくに時間のかかるLN reference generationからDrizzle Integrationまでの処理が14-22%の削減です。私の場合、Local Normalizationにとても時間がかかっていたので、これはありがたい!
ネットで調べてみても、Local Normalization、Integration、Drizzle Integrationで処理が高速化されたとたくさんの報告があがっていました。Macに限らずWindowsでも速くなっているようです。
浮いた120万円
私は120万円のMacを買わずに高速化を手にいれたことになります。つまり120万円浮きました。天体写真業界では、私の今の状態のことを
「実質0円で、120万円の機材が買える」
と呼びます。
