返信先: PCCね最後のグラフの見方

#7117
Masahiko Niwa/丹羽雅彦
キーマスター

takahiro9930さん、

こんにちは。PCCのグラフからエラーを読み取ることはできず「そういうものか」とみる程度です。グラフ上の直線に乗っていると嬉しいというのもありますが、それほど深い意味はないと思います。

PCCはカラーカリブレーションの処理の一種です。カラーカリブレーションの基本は「何を白色として判定するか」というホワイトリファレンス(白の基準)を決めることで、PCCは次のプロセスでホワイトバランスを決めます。

(1) 撮影した星の色指数を測定
(2) APASSデータベースに登録された色指数を取得
(3) (1)と(2)の相関を確認 ←これがグラフです
(4) 相関に基づき撮影データのホワイトリファレンスを決定

つまりPCCはたくさんの星を測定して大袈裟ですが、やっていることは「何を白とするか」というホワイトリファレンスを決めているだけです。

ホワイトリファレンスは地球で撮影された映像ならば太陽光を用います。「太陽の光は白」とみなすわけです。しかし天体写真では太陽光が存在しないので銀河を白とみなすことが多いです。(4)はAPASSデータベースの平均的な銀河の色指数を、撮影した画像の色指数に変換することで、撮影した画像のホワイトバランスを決定します。

カラーバランスは何が正しいか判定するのは、とても難しくて私も悩んでいます。M4が最初赤っぽいと考えたのは、AstrobinやAPODの画像を大量にみて、「もっと黄色いのが良いのかな」と判断しました。

もしご興味があればこちらもご覧ください。
https://masahiko.me/pixinsight-pcc/

PCCはややこしくて疑問はたくさん残ると思うので、遠慮なくご質問ください。

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