- このトピックには7件の返信、1人の参加者があり、最後にMasahiko Niwa/丹羽雅彦により6ヶ月、 3週前に更新されました。
-
投稿者投稿
-
2024年4月27日 21:37 #19996ぽうざマスターゲスト
PixInsightの使い方[基本編]を頼りに勉強し、分子雲をあぶり出すことにもチャレンジするまでになりました。そんな中で奇妙な現象に困っており、質問させてください。状況は以下の通りです。
画像のノイズに関して、Dark、Flatが含むノイズがLightフレームのノイズより大きいと、Dark/Flat補正をかけることでLightに余計なノイズを付加してしまうということに最近気付きました。そこでDark、Flatのノイズをできるだけ減らした状態でLightに補正をかけることを試みています。
具体的には、ASI294MC Pro(-10℃、Bin1、gain120)で撮影した露出300 secのLightが39枚、それに対応したDark、Flat、FlatDarkをそれぞれ1200枚ずつ用意して補正を試みています。
PCの処理能力の関係で、Darkは300枚づずスタックしたものを4枚作り、さらにそれらをスタックして1200スタック(MasterDark)としています。FlatもFlatDarkも同様に1200スタックしました。その後FlatからFlatDarkを減算して1200スタックのMasterFlatを得ました。
これらのLight39枚、MasterDark1枚、MasterFlat1枚をWBPPに登録して処理させると、出力されたファイルは四隅が明るく(赤味が強い)、中央が暗い過剰補正のような画像となります。
試しに同じLight39枚をステライメージ8を使い、同一のDark、Flat、FlatDarkを指定して処理したものをディベイヤーしてから「コンポジット」すると、きれいにフラット化された画像が得られます。
同一のファイルのセットを使い、基本的な補正のプロセスも同じだと私は考えているのですが、出来上がる画像は全く別物となってしまいます。
何か私が気づいていない(あるいは誤解している)プロセスがあるということだと考えますが、それが何であるかがわからず途方に暮れています。何か知見がありましたらご教示いただければ幸いです。
添付したのは、上記の方法でWBPPによって得た画像です。
2024年4月27日 23:06 #19997Masahiko Niwa/丹羽雅彦キーマスターぽうざマスターさん、
こんにちは。
試したことがないので確証はないのですが、可能性があるとするとFlatからFlatDarkを引くプロセスのような気がします。下記のフローを見ていただきたいのですが、FlatDarkによるFlatのCalibrationはスタック済みのFlatではなく、Subframeの1枚ずつに実行しCalibartionされたFlatを作り、その後にIntegrationしてMasterFlatを生成します。
https://masahiko.me/wbpp20-pixinsight/
1200枚のFlatのSubframeをいったんFlatDarkでCalibrationしてCalibration済みのFlatのSubframeを1200枚作り、その後に300枚ずつIntegrationし、最後にまとめてIntegrationしたらどんな結果になるでしょうか。
2024年4月29日 19:32 #20000ぽうざマスターゲスト丹羽さん、
早速のご回答ありがとうございます。
FlatからFlatDarkを減算するタイミングが良くなかった可能性があるということですね。個々のFlatサブフレームは消去してしまったので、再度やり直してみます。
アドバイスありがとうございました。
2024年4月29日 23:28 #20001Masahiko Niwa/丹羽雅彦キーマスターはい、ぜひ試してみてください!
2024年4月30日 21:12 #20006ぽうざマスターゲスト丹羽さん、
励ましのお言葉、ありがとうございます。1200枚のフラットを処理するのは時間がかかるので、取り急ぎ300枚のフラットで試してみました。
まずステライメージにて300枚のフラットサブフレームを、1200スタックしたフラットダークを使って個々にダーク減算。この300枚をステライメージ(SI)にてコンポジットしてマスターフラットとしました。このマスターフラットをWBPPのフラットに指定して処理しました。
結果は、改善せず、でした(T_T)
これであきらめるのは悔しいので、フラットサブフレーム300枚と1200スタックしたフラットダークをPIのWBPPに登録して処理しました。その結果、正常にフラット補正されました。
その他の対処として、フラットダーク処理前のフラットサブフレームと、SIでコンポジットしたフラットファイルとでFITSヘッダの比較検討もしたのですが(例えばSIが保存したファイルにはEXP1TIMEがあるとか、 MINIMUM LEVEL、AXIMUM LEVEL があるとか)、フラット補正に影響がある因子は見出せませんでした。ちなみに撮影コントローラーにはASIAIR Proを使っています。
今回の結論としては、
①WBPP内でPI自身が個々のFlatサブフレームをFlatDark処理する
②予めFlatDark処理されたフラットをWBPPで使う
このどちらかが必要ということだと考えます。
当初はFlatサブフレームをスタックしたものさえ作れば、FlatDarkとともにWBPPに突っ込んで実行!でダーク&フラット処理が終わると目論んでいたのですが、現実はそう甘くないということらしいです。
ただ処理画像ごとにWBPP内で1200枚のFlatサブフレームのFlatDark処理を繰り返すのは非現実的です(1200枚もいらん!という指摘もあるかもしれませんが。。。)。予めFlatDark処理されたマスターフラットを作っておいて、WBPPのフラットにそれを指定する(FlatDarkは指定しない)ということになるのかもしれませんが、このマスターフラットを作るのも手間がかかります。
さらに手抜きできないか、もうちょっと考えてみます。
2024年4月30日 21:30 #20007Masahiko Niwa/丹羽雅彦キーマスター結果のご連絡をありがとうございます。
私はステライメージの利用経験はないのですが、同じFlatという名前がついていても違うものなのでしょうね。
ちなみに私はFlatやDarkは100枚にしています。LightのSubframeにもともとノイズが乗っているので、そのノイズレベルより少ないノイズレベルのFlatやDarkを使えばノイズレベルが悪化することはない、という考えからです。このあたりは人によっても考えがいろいろあるところではありますね。
ちなみに撮影は、遠征と常設のどちらでしょうか。遠征であればFlatは撮り直す必要がありますが、常設ならば一度撮影したFlatをしばらくは使い続けることもできるように思います。それであれば、一回Master Flatをつくっておけば、それを使うことで毎回Integrationしなくて済みますね。
2024年5月2日 22:13 #20071ぽうざマスターゲストお返事ありがとうございます。
まずひとつ前の私のコメントを訂正させてください。
誤:②予めFlatDark処理されたフラットをWBPPで使う
正:②予めFlat/Dark処理されたLightをWBPPでスタックする
混乱させる内容でした、すみません。
フラットの扱いはステライメージとPI(のWBPP)とでは、おっしゃる通りかなり違うと感じます。それぞれが何を前提としているかを理解したうえで使うのが良さそうです。
私は常設に近いスタイルです。観望や撮影の都度、庭の定位置に望遠鏡を設置してカメラなどもほぼ同じ姿勢や設定で使うので、MasterFlatを作成して使いまわしたいと考えています。
PIはABE、SPCC、GHSなどの高機能ツールをはじめ、BXT、NXTなどのプラグインを使えるのも便利なので、長い付き合いになりそうです。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
2024年5月3日 11:13 #20074Masahiko Niwa/丹羽雅彦キーマスター常設であればゴミもあまり変わらないので、一度作ったMaster Flatは何度も使えますね。またDarkは私は一度作ったら1年以上使っています。以前に数年経ったら変わっていたという話をきいたので、経年変化もあるかと思い、1年に一回くらいは作り直しています。
今回の方法ですとWBPPで少しずつ処理をするか、WBPPを使わずにマニュアル処理をするかですね。
たとえばWBPPでDark/FlatのCalibrationをLightにかける処理ならば、Calibration以降のチェックを外すことでできます。
またWBPPを使わずにマニュアルでやるときは、WBPPのログを使うと便利です。こちらの記事の方法でWBPPのログから画面を表示させて、あとは自分でファイルなどを変更します。
また、今回のぽうざマスターさんが実行されようとしているフローを、実は私はちゃんと理解できずにおります。もしお時間あればお考えのフローをもう一度お教えくださいませんか。もう少し良い方法を考案できるかもしれません。
-
投稿者投稿
- トピック「WBPPでのフラット補正が過剰補正ぎみになります」には新しい返信をつけることはできません。