BXT ML5を使わないことにしました

BXTの最新モデルML5が先月(2026年8月)にリリースされました。私もライセンスを購入して試しています。そして今の結論は・・・

 「BXT ML5は使わないことにしました」

BXTを辞めたわけではなく、ML4は気に入っているので使いつづけます。しかしML5は私の美的感覚に合わないのです。重要な点は、技術論ではなく「何を綺麗か?」と感じる私の嗜好の問題です。

星雲や銀河をシャープにする点は問題ないのですが、星の表現がどうしても好きになれません。

比較してみる

BXTなし、ML4、ML5を比較してみます。

AG Optical 10″ iDKでBXTのバージョン比較(Correct Only)

これはチリに設置した反射望遠鏡であるAG Optical 10″ iDKに、ASI6200MM Proで撮影したものです。

BXTなしとML4は、光条と光条の間に小さな光の筋がたくさん出ています。ヒゲと言われているものです。私は反射望遠鏡の、この光の筋が好きなんです。ピカピカってなっていて「まぶしい〜」という力強い星の光を感じます。一方でML5はぼんやりと滲んだ感じです。なんだか「屈折望遠鏡に光条をつけました」という雰囲気で、魅力が半減しています。

R200SSで撮影した場合もみてみましょう。

R200SSでBXTのバージョン比較(Correct Only)

これはビクセンの反射望遠鏡R200SSにASI294MMProで撮影したものです。これもやはり、反射望遠鏡ならではの星の強さがなくなり、イメージダウンです。

綺麗だけれど、魅力的でない

こんなふうに書くと

 「でも綺麗ですよね」

と反論が聞こえてきそうです。確かに綺麗です。だけど、どうしても「望遠鏡で星を撮りました!」という感じが薄れてしまうのです。先ほど書いたように「屈折望遠鏡に光条を無理やりつけた感じ」というのが印象として近いです。

私の持っているイメージをもう少しわかりやすく伝えてみると、こんな感じです。

左は写真家が撮影したポートレート。右はChatGPTに作ってもらいました。

右の男女のカップルは端正な顔立ちでとっても綺麗です。だけど、なんだかツルツルしていて、没個性的で魅力がゼロ。美しくありません。ここでツルツルと言っているのは肌がツルツルという意味ではなくて、ひっかかりがないことを指しています。とても平均的で、明日にはどんな顔だったか忘れてしまいそう。

左の男性は、なんだか素敵な歳を重ねていまにたどり着いた感じがして、この方の人生についていろんなストーリーを思い起こさせます。めっちゃ格好いいし、髭もダンディで、帽子もおしゃれ。きっと明日もこのかたのことを覚えていそうです。(ちなみに私はBXTは生成AIではないと考えているので、あくまでも画像から得られる印象の話として書いていることをお伝えしておきます)

どこまでなら許容できるのか?

私がBXT ML5を使わないことにしたのは、

 「綺麗だけど、私には美しく感じない」

ということにつきます。

また私は屈折望遠鏡の星の周りのハロも好きです。屈折望遠鏡におけるML5の評価はまだしていません。これから確認してみます。

ML5も基本的には機械学習を用いた推論モデルで、光学系などのエラーを補正します。その点ではML4までと動作原理は大きく変わっていません。学習がすすみ補正の対象範囲が広くなり、性能が向上したのです。BXTとしては正常進化と言えます。ただその結果が私にとって「美しくない」と感じさせるものでした。

自分にとって何が許容できて、何ができないのか。いまは一つひとつ処理の結果を見て判定するしかありません。なんとなくですが「この処理は良い、この処理はダメ」という仕分けできるものではなくて、「このくらいなら良くて、これ以上は許容できない」という連続した量の中に境界線があるように感じます。言葉にできたら、またお話ししたい音もいます。

ML5は出たばかりで世界中で議論がされています。BXTはこれからも、どんどん進化し、変わっていくと思います。また今は度がすぎて行きすぎているだけかもしれません。私はML5があまり好きではない、というだけですので、更新されたらその都度、試してみようと思います。気に入ったら使います。でもいまは、こんな感じです。

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