自粛、梅雨、満月どんとこい!リモートで楽しむチリの夜空

自宅ベランダからナローバンド天体撮影ができたのもつかの間、今度は連日の曇り空という強敵がやってきました。「撮影した〜い」とぐずっていたところに助け船をくれたのはチリに住む天体仲間のカルロス(インスタはこちら)。「それなら私の望遠鏡使ってみよう!」と誘ってくれて、リモート天体撮影会となりました。

望遠鏡を設置しているのは、チリの中堅都市であるラ・セレナから100キロほど内陸に入ったアンデス山脈のふもとのウルタド渓谷。仲間たちが手作りで建てた天体観測所で、いまも構築中とのこと。カルロスもそこから400キロほど南下したサンティアゴからリモートで使っています。今回は、日本の私の友人も交えて3人で天体撮影会を楽しみました。

望遠鏡は、タカハシFSQ106 F/5。ほぼ満月なのでナローバンドフィルターを使って、らせん星雲 NGC 7293を撮影しました。

ナローバンドで撮ったらせん星雲
ナローバンドで撮ったらせん星雲

300秒露出を31枚スタックしています。(総露出時間2時間35分)

望遠鏡に接続しているWindowsパソコンを、日本からリモートデスクトップアプリを使って操作しました。ちょっと時間の遅れがあってもたつきますが、天体導入、フォーカス、オートガイド、フィルター交換、撮影など全て日本からできるのが便利です。

リモートデスクトップで操作
リモートデスクトップで操作

撮影中のオートガイドもモニターできます。グラフがぴょんと跳んでいるのは、ホットピクセルなどを避けるために2ピクセル分撮影位置をずらすディザリングしているからです。

オートガイド中!
オートガイド中!

いま仕事がリモートでできる時代ですが、天体観測もリモートで広くできるようになれば、楽しみの幅がもっと広がりますね。お昼にできるのも良いところ。

課題は手触り感で、気をつけないとシミュレーションソフトを見ているような気分になってきます…。そんなときは「これは本物の空!」ということを思い出す努力が大切。リモートで体験する全てのことはこの感覚が必要ですね。逆にVRの場合は「これはバーチャル。本物じゃない」と思わないと混乱しそう。だんだん現実と虚構の区別がつかなくなってきた感があります。

今回はモノクロのナローバンドでの撮影でした。月がない夜にLRGBの撮影も続けて、カラー画像に仕上げたいと思いつつ今回の撮影会を終わりました。

<撮影データ>

2020年6月7日1時頃
Takahashi FSQ106 F5
ZWO1600
露出 300秒x31枚コンポジット (総露出2時間35分)
PixInsightで画像処理

撮影地: チリ ウルタド渓谷

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