ペルセウス座流星群と火星と木星と月

妻と一緒に平沢ダムにペルセウス座流星群を見に行きました。極大を1日過ぎていて、さらにはSCWの天気予報は曇りっぽかったけれど強行です。YouTube動画を作ったのと星沼会で熱く流星群の議論をしたので行きたくなったんです。我が家にある唯一の一眼カメラは、娘が海外に持っていってしまったので、双眼鏡だけ持って手ぶらで行きました。

夜中の1時に現地に到着し、空を見上げると・・・

 「うぉー。星だらけ」
 「来て正解だったねー」

この日の流星群は力強く、流星痕が残るような、太く明るい流れ星がたくさん見られました。2時間半で30個-40個近く流れたように思います。

流星群をみていると、妻から「星が急に明るくなるのは何?」と質問されました。と聞いてきます。私は即答できませんでしたが、ちょっとすると確かに星が爆発したように明るい点が現れました。

 「ああ、あれはこっちに向かってとんでくる流れ星!」

そんなこんなで、ゴージャスな流星群を楽しみました。

この夜はもう一つ天文イベントがありました。

木星と火星のコンジャンクション

話が2日前に戻ります。

ペルセウス座流星群の極大の8月12日は曇りが予想されたので、前日に妻と深夜の横浜を散歩しました。明け方近く、東の空に見慣れない星の並びを見つけました。

私「ありゃなんだ?」
妻「あれは、火星と木星がふたご座でコンジャンクションしてるのよ」
私「へぇ、火星と木星が大接近してるのか」

私の妻はホロスコープを読むのが好きです。黄道12星座の輪の中で、惑星、太陽、月などの天体がどの位置にあるかホロスコープでいつも確認しています。だから、その日の惑星の位置関係に詳しい。私とは違うビューで空をみているのです。我が家では、会話が不思議な噛み合い方をします。

いま、火星と木星はおうし座近くにいますが、ホロスコープではふたご座のテリトリーだそうです。火星と木星が大接近。さらには地球と反対側のいて座に月が入っています。つまり、火星、木星、地球、月が一直線に並んでいるわけです。

火星は「激しさ、争い」を意味し、木星は「拡大」を、ふたご座は「コミュニケーション」、月は「物事を起こすきっかけ」を意味するそうです。「争いが拡大しコミュニケーションの問題を刺激する」ということ。最近のSNSが芸能人の失言による炎上で謝罪だらけなのも、その理由が見えてきますね。でもこの強いパワーをうまく使えば、何かを前進させられそうです。

今回、ホロスコープを初めて描いてみたのですが、地球を中心に表現しているので天体観測にはとても便利なことにも気がつきました。昔の人の叡智がつまっています。日食や月食もホロスコープをみるとよくわかります。月と太陽が重なっているのが日食、地球を挟んで反対の位置にいるのが月食です。

ちなみに「火星と木星の大接近」と「火星と木星のコンジャンクション」は全く同じ意味です。英語ならば両方ともMars and Jupiter conjuntion。しかしGoogleでその文字列を検索すると全く違う世界観が見えてきます。「火星と木星の大接近」で検索すると国立天文台やアストロアーツなど天文民にはお馴染みの検索結果になります。一方で「火星と木星のコンジャンクション」で検索するとホロスコープや占星術など、ガラッと雰囲気が変わります。同じ言葉を使っていても、天文民と星占い民はこんなに分断されていて、見えているものが全く違うのですね。こんなところに、天文業界の裾野拡大のヒントを見つけました。これからは「大接近」とか「会合」とか言わずにコンジャンクションって言おう!

とても速い流れ星

この夜の流れ星はとても速く感じられました。先日、流星群に関するYouTubeを公開しました。

動画では「地球の公転速度の時速11万kmで突っ込む」と解説しました。実際には地球の公転速度とチリの速度の合成です。チリ自体も太陽の周りを公転していて、そのチリの速度が思っていたよりとっても速い。調べたところ、ペルセウス座流星群は正面からぶつかるため、地球の公転速度が秒速30kmに対して、ペルセウス座流星群のチリと地球がぶつかる速度は2倍の秒速59kmだそうです。そんな予備知識もあったせいか、とても流れ星が速く感たのかもしれません。

次は10月のりゅう座流星群(ジャコビニ流星群)です。ジャコビニ流星群打法でお馴染みですね (笑)

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