- このトピックには13件の返信、1人の参加者があり、最後にMasahiko Niwa/丹羽雅彦により8ヶ月、 3週前に更新されました。
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2024年1月8日 11:53 #19198Masahiko Niwa/丹羽雅彦キーマスター
別スレッドで田中さんから下記の質問をいただきました。
新たに質問として分けた方が後から見やすくなると思うので、こちらに転記して回答します。
————
丹羽さん私のミスに対してもしっかりとフォローいただきありがとうございました。
今回はGain 0のDarkマスターを作成し、それを使ってWBPPを実行し別の夜の撮影を含めて約6時間分のデータを救済することができました。
追加の質問ですが、年が明けて、バル天でちょうど良い高度にあったバラ星雲ばかり撮影しておりました。
上記のミスによって、Gain 0のLightフレームが6時間分、Gain 120で露光120秒のデータが2時間、露光180秒のデータも2時間分あります。
どれも同一条件のデータだけでWBPPを実行するとそれなりのマスターファイルが出来上がります。
しかし、せっかくなので、合計10時間余りのデータを使って1つの画像にインテグレーションしたいのですが、この場合はどのようにしたらよろしいでしょうか?
幸い自動導入でほぼ同一視野に収まっておりますから、何とかインテグレーションしたいと思っております。
2024年1月8日 12:03 #19199Masahiko Niwa/丹羽雅彦キーマスターWBPP一回でやる方法もありそうですが、2回に分けて実施するのがわかりやすいと思います。
(1) 1回目 Calibrationのみ
(2) 2回目 Calibration以降(1) 1回目 Calibrationのみ
今回のケースでは露光時間、Gainの異なるデータの個別のWBPPはすでに実行されているので、このステップはすでに終了済みです。新たにやる場合は、LightsのタブでImage Registration, Astrometric Solution, Local Normalization, Image Integrationをオフにするとできます。
(2) 2回目 Calibration以降
(1)で実行すると出力フォルダの下にcalibratedというフォルダができます。そこに入っているデータがCalibration済みの画像です。その画像をLightsとして読み込みます。
次にPost-Calibrationのタブを選択して、Exposure Torelanceを70と設定します。これは露光が70秒以内であれば一緒にするという設定です。120秒と180秒の差は60秒なので70秒を設定することで一緒にインテグレーションされます。
試して見てください!
2024年1月8日 15:25 #19202田中邦明ゲスト丹羽さん
丁寧なご説明をありがとうございました。
ところで、Gain 0のLightフレームとGain 120のLightフレームを同じやり方でインテグレートしてしまっても良いものでしょうか?
また、Gain 0のLightフレームとGain 120のLightフレームを一度にWBPPで処理する時には、Lightフレームのフォルダを分けてKeywordでグルーピングすれば良いのでしょうか?
そもそも、HDR処理が目的でもないのに、そんなインテグレーションに価値があるのかどうか心配ですが…。
2024年1月8日 22:19 #19203Masahiko Niwa/丹羽雅彦キーマスター画像を混ぜてインテグレーションするのはまったく問題ないですし、全体の品質向上に意味があります。いまのWBPPには重み付けのロジックがあるので、品質の異なるデータのインテグレーションは推奨されています。Gainが異なる場合もSNが異なってきますが、同じ理由で問題ないと思います。
ただし、DarkはそれぞれGain 0とGain 120を適用ください。
また異なる品質のインテグレーションについては、こちらの記事もご覧ください。
https://masahiko.me/integration-new-method/
一気にやる場合はおっしゃるようにフォルダをわけてグルーピングをするかと思います。そのときもGainの異なるDarkフレームを別々に作っておく必要があるので、やはり一回では行かないところがありますね。そのためCalibrationを最初に一回やる方法が簡単そうです。
全部混ぜたデータと個別のデータで差があったかなど、機会があればお教えください!
2024年1月9日 13:22 #19208田中邦明ゲスト丹羽さん
丁寧なご回答をありがとうございます。
早速やってみます。
今まで人工衛星の光跡も手で取り除いていたのですが、やめます。
鏡筒の温度低下でピントが外れてしまったデータも思い切ってインテグレーションしてみます。
結果も近日中にご報告させていただきます。
2024年1月13日 20:41 #19227田中邦明ゲスト2024年1月13日 20:42 #19228田中邦明ゲスト2024年1月14日 00:02 #19229田中邦明ゲスト(2)の方法でPost-Calibrationを実施したのですが、こんな画像になってしまいました。
2024年1月14日 17:37 #19233Masahiko Niwa/丹羽雅彦キーマスター田中さん
ありがとうございます。プロセス画面があるとわかりやすくて、助かります。
(2)をやるときは、すでにCalibration済みですのでCalibrationはスキップする必要があります。添付いただいたWBPPのプロセス画面をみるとCalibrationを実行しているようです。
WBPPでDarkやFlatを登録なしにするとCalibrationをスキップします。実行してみてくださいませんか。
2024年1月15日 08:28 #19235田中邦明ゲスト丹羽さん
私のミスでしたね。
Dark、FlatのCaribrationを実行させないためには、Calibrationのタブのところで、Dark、Flatのチェックを外すだけでいいとばかり思っていました。
「DarkやFlatを登録なし」にしないとダメなのですね。
夜にはまたデータの撮り増しができました。
Gain 120 & 180秒のサブフレームを普通に処理するのと、教えていただいたCalibration済みのデータをIntegrationする方法を比べられるようにしますので、お待ちください。
昨夜は、時折雲が通過する空でしたが、ただひたすら撮影を続け、とにかくWBPPで処理したところ、見事に不良でデータ(たぶん、ガイド不能や曇りの画像)だけをRejectして立派な画像が出来上がりました。
WBPPは頼もしい限りです。
あら?PIのアップデート案内が来てますね。
このテストが終わったらアップデートしなければ…。
2024年1月21日 00:00 #19320田中邦明ゲスト丹羽さん
ご指導、ありがとうございました。
Gain 120、180秒×256枚のみ
Gain 120、180秒×256枚 + Gain 0、180秒 + 145枚(教えていただいたIntegration方法を実施)
の2つの画像ができました。
WBPP完了後にSTFで明るさ調整しただけです。
実は、見た目が変わらないので、ノイズ評価をしてみました。
Gain 120のみはこちら。
Ch | noise | count(%) | layers |
—+———–+———–+——–+
0 | 5.752e-02 | 4.46 | 4 |
1 | 9.301e-02 | 4.47 | 4 |
2 | 1.392e-01 | 4.88 | 4 |
—+———–+———–+——–+Gain 120とGain 0を合わせたものはこちらです。
Ch | noise | count(%) | layers |
—+———–+———–+——–+
0 | 5.003e-02 | 3.32 | 4 |
1 | 7.683e-02 | 3.01 | 4 |
2 | 1.190e-01 | 3.54 | 4 |
—+———–+———–+——–+やはり、たくさんIntegrationすればするほど画像は良くなっていくみたいです。
残念ながら、さらにGain 120、180秒×48枚、120秒×96枚を加えたIntegrationは何度やってもメモリ不足になってIntegrationできませんでした。
これで、PIの幅が広がりました。
ありがとうございました。
2024年1月21日 01:35 #19326Masahiko Niwa/丹羽雅彦キーマスター田中さん
ご連絡をうまく行ってよかったです。
メモリ不足の方は、環境やPIのバージョンがあがると良くなるかもしれません。またご質問ください!
- この返信は8ヶ月、 3週前にMasahiko Niwa/丹羽雅彦が編集しました。
2024年1月21日 17:46 #19340田中邦明ゲスト丹羽さんの解説などもろもろを参考にさせていただき、疑似SHO風の艶やかなバラに仕上げました。
ありがとうございました。
2024年1月21日 21:08 #19342Masahiko Niwa/丹羽雅彦キーマスター艶やかな薔薇星雲ですね。
こちらこそありがとうございました。またご質問ください。
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