あとから「どうしてこんなことをしようと思ったんだろう?」と過去の自分にツッコミをいれたくなることがたまにあります。今回、撮影した天体写真もそのひとつ。ペガスス座の近くにあるLBN 434です。
8月初旬から10月の終わりまで、3ヶ月弱かけて頑張って撮影しました。露光時間は52時間もあります。だのに・・・
地味です・・・。
「左下の青い輝星と白い星雲のコントラストが美しく、天体写真の魅力がつまっています」的なコメントを書こうと張り切って、4ヶ月前の私は撮影を開始したに違いありません。
少し技術的なことをいうと、画像処理によって右側の白い星雲をもっと少し明るくすることができるのです。しかしそうすると左下の輝星が綺麗ではなくなってしまいます。天体写真は星と天体のバランスがとても大事で、これがギリギリでした。
でも良いこともありました。以前に記事に書いたように小惑星を撮影できたのです。これにはめっぽう嬉しかった。
案外、近い将来に画像処理技術の向上により、この作品も傑作に化けるかもしれません。そのときを楽しみに待ちつつ、今回はこれで完成にしようと思います。
データは無くさないようにしよう・・・。
<撮影データ>
とっても地味なLBN434
2024年8月6日 〜 2024年10月24日
AG Optiral 10″ iDK (250mm, F6.7)
Astro-Physics 1100GTO-AE
オフアキシスガイド ASI174MM Mini
ASI6200MM Pro
CHROMA LRGB, Hα Filters
露出(すべて-10°C冷却, Bin1x1, Gain 100, Offset 50)
L: 300秒x291枚
R: 300秒x107枚
G: 300秒x110枚
B: 300秒x115枚
Hα: 600秒x126枚
LRGB露光時間 51時間55分
PixInsightにて画像処理