星沼会の合宿で茨城県の花立山天文台に行ってきました。花立山には泊まることができるログキャビンがあります。この日はずっと曇っていたので、お肉焼いて酒飲んでおしゃべりしていました。やっと夜中になって晴れてきて撮影開始です。
しかしお約束通り私はトラブルまみれ。みんなは室内でぬっくぬく。私一人、野外で作業を続けていました。そんなこんなで撮影できたのが、このペルセウス座分子雲です。この日は、すごい湿気で機材からポタポタと雫がたれていました。さらには機材を片付けたらカメラがびっしり曇っていて「こりゃあかんかな」と思ったのですが、ちゃんと写っていました。よかったー。

左上の青い星がペルセウス座の左足。その下に白い星雲と400個くらいの星からなるIC 348という天体が見えます。また右側には、NGC 1333という星雲も見られます。両方ともたくさんの星々が生まれている場所です。
場所はすばるのちょっと北のあたりです。

この星図は海外のソフトを使って描いたものに加筆したのですが、ペルセウス座の星座の線の引き方が独特です。実は星座の線の引き方は決まっておらず、本や資料によってちょっとずつ違っています。ペルセウスはギリシャ神話にでてくる男性ですが、私の知っているペルセウス座はこんな感じです。

夜空を見上げると「英雄というよりタコだよなな」といつも思っていました。それに比べて海外ソフトの描いたペルセウス座は「ひゃっほー」という陽気な感じですね。これからはこっちで認識しようと思います。

星座って面白くて、いちど認識しさえすれば、すぐにわかるようになります。夜空を見上げるのが楽しくなるので、スマホの星座ソフトを片手にぜひ見てください!
広がる分子雲
IC 348とNGC 1333の間には分子雲が広がっています。その正体は水素分子(H2)や一酸化炭素(CO)などです。また中央左の少し赤っぽいところはHIIといって電離した水素です。
Wikiによるとペルセウス座分子雲はとても大きくて、実際にはこの写真の横に2倍くらい広がっているそうです。ガス全体の重さは太陽の1万個分。2x10の34乗Kgくらいです。いつものとおり、宇宙のスケール感はまったくピンときませんね。
<撮影データ>
ペルセウス座分子雲とIC 348、NGC 1333
2025年11月23日 22時51分 〜 4時40分
FSQ-106ED (口径106mm F5)
Astro-Physics Mach1
ASI290MMMini / ZWO 30F4 ミニスコープ ASIAIRでガイド
ASI6200MC Pro
露出(-10°C冷却, Bin1x1, Offset 50, gain 100)
180秒 x 38枚 (パネル1 1時間54分 RA: 03h 41′ 52” Dec: +31° 30′ 17”)
180秒 x 32枚 (パネル2 1時間36分 RA: 03h 30′ 59” Dec: +31° 30′ 17”)
露光時間 3時間30分
PixInsightにて画像処理
撮影地: 茨城県常陸大宮市 花立山天文台
満月の金曜日は天文ライブ!
だいこもんと天文ライブをはじめました。毎月、満月の金曜日20時からです。前回は、「PixInsight 私のコツ語ります」というテーマでお話をしました。
「ちくしょー。だいこもんめー」
私はどうして悔しがっているのでしょう。アーカイブをぜひご覧ください!
