あけましておめでとうございます。今年も一年、天文活動をたくさんやっていきたいと思います。本年もお付き合いください。
正月といってもいつもと変わらずスマホを触っていると、一枚の画像が目にとまりました。
M33という渦巻銀河の画像で、色も輝度もコントラスト高く、とても力強いです。
ひるがえって、こちらは私の昨年処理したNGC 300。M33とちょっと似た銀河です。
決して悪くはないのですが、なんだか繊細です。
私は天体写真を始めて数年たち目も肥えて来ました。またPixInsightを中心に画像処理の情報発信もしています。そうするうちに、どうやらリスクを避けて保守的になっていたようなんです。「失敗をしたくないよー」というやつです。たとえば、ちょっとでもアグレッシブだと思うとやり直しますし、処理が派手だと思うと元の画像と合成してマイルドにします。とにかく、リスク低め低めの選択肢をとっていることに気がつきました。画像のもつポテンシャルを100とすると、40-50くらいで勝負している感じです。
漫画「バリバリ伝説」をいまだに読んでいる私。これではドリフトでコーナーを攻めているんじゃなくて、ファミリーカーでピクニックです (ちなみに実際の私は、最高速が時速100km以上の高速道路でも、時速100kmを出せない奴です)。
守るにしても、いったん攻めて見ないと守れません。「虎穴に入らずんば虎子を得ず」。そこで手始めにNGC 300の画像処理をやり直しました。
どうでしょうか。「まだまだいけるじゃーん」「そんなに変わったか？」という声も聞こえて来そうですが、いまの私のレッドゾーンです。あまり積極的に使ってこなかったローカルコントラスト(LHE)や避けて来たアンシャープマスクも使いました。輝度も彩度も上げています。淡いところは持ち上げない主義の私ですが、精一杯、持ち上げました。
2024年の私は強気です。攻めた画像処理でいきます。きっと来年2025年の年頭所感では「行き過ぎはいけない。守りは大事！」「君子、危うきに近寄らず」と書いていることでしょう。
今年もよろしくお願いします。
