天文ライフ 2021年のハイライト

天文ライフ2年目となった今年。昨年に負けずいろいろ楽しい一年になりました。セルフピックアップ方式で、1年を振り返ってみたいと思います。

1月 たのしい天体観測が月間1万PVに

昨年4月に誕生した「たのしい天体観測」。書くことが好きな私にとっては、何にも縛られない自由なブログは天国のような存在です。ブログをきっかけに新たな友人にも恵まれました。ちょっとマニアック路線に走っているこのブログ。2022年はもっと宇宙のたのしさを伝えていきたいと思っています。

2月 天文なうを楽しむ

天体観測の楽しさをライブで伝える「天文なう」。どうしてもやってみたいものの、撮影中にテンパっている私はなかなか発信できません。一案を講じた私は、盟友ぐらすのすちさんに「天文なう」を丸投げすることで実現しました。そのままその後の「遠征動画丸投げ」につながっていきます。

2月 チリのリモート撮影開始

2019年7月のチリ皆既日食観測旅行の際に知り合った、チリ在住のアマチュア天体写真家のCarlosとEduardoと共に、リモート撮影を始めました。チリからの帰国後も二人とはずっとやりとりを続けており、今回は現地にある機材を私向けに組んでくれました。二人とはAstroCHL2JPNチームを結成しています。チリと日本は時差が12時間。リモート撮影により日中にも撮影が可能となり、私には日常生活への天文関連の侵食が、さらに加速することになりました。

5月 SWATを350 Premiumにアップグレード

チリのリモートはフルオートのタカハシEM-200ですが、日本ではポータブル赤道儀のSWAT-310 V-specを使っています。使用するカメラが高解像度になるに従い、より高い追尾精度を求めて350 V-spec Premiumにアップグレードしました。効果は抜群。追尾精度とともにクランプフリーのときの回転精度もアップしたため、Polemasterによる極軸合わせがより高精度になりました。SWATには天体撮影の楽しさがてんこ盛り。これからも主力として活躍します。

7月 天リフのライブで「たの天」講演

天リフの「星と宇宙の夏ライブ2021」で、チリリモートのライブとフリップを使って南天の解説をしました。私の職場の同僚のご家族も楽しんでくださり、ガチ天ではない人に宇宙の楽しさを伝える喜びを知った気がします。

8月 天文ガイドで最優秀賞受賞。「美しい妻」ブームの先駆けに

チリリモートで撮影した「ケンタウルスAのジェット」で天文ガイド2021年9月号の最優秀作品を受賞しました。撮影には100時間以上露光しましたが、この時期ひたすらケンタウルスAの処理ばかりやっており画像処理にも100時間以上かけています。思い入れのあるこの作品。望外の喜びでした。しかし調子に乗って天文ガイドに掲載される手記に「美しい妻にありがとう」と書いてしまったため、誰も彼もケンタウルスAのジェットにはふれてくれません。「美しい妻、読んだよ〜」とばかり言われるはめになりました。これは10月号のタカsiさん、サントロンコンテストのだいこもんにつながる、天文界空前の「美しい妻」ムーブメントを起こしたと自負しています。

8月 福島遠征。星沼会発足

8月はもう一つ大きな出来事がありました。星沼会の発足です。遠征に行けない満月や悪天候の週末に、画像処理をネタにオンライン飲み会をしていたメンバーで始めました。星沼会の名物は「合作」。同じ対象を皆で撮影し、混ぜ合わせます。競うのではなく、みんなで作戦を考え、サポートしあいながら撮影し、議論しながら画像処理をする。合作の楽しさはやってみないとわかりません。もっと広まると良いなと思っています。合作した「アイリス星雲」は星ナビ2021年12月号に掲載されました。

10月にはロゴとキャッチフレーズも決まりホームページもスタート。本格的に始動しました。ロゴはだいこもんの生徒さんにデザインいただきました。デザイナー志望とのこと。めっちゃ気に入っています。キャッチフレーズのTomorrow is another clear skyはものすごい議論の末、決定。「明日は晴れるさ」という想いを込めています。

9月 「たのしい天体観測YouTube」スタート

おっかなびっくりYouTubeを始めました。とくにPixInsightの解説は文字では伝わりにくい内容を解説できたように思っています。今後もブログと動画でうまく連携させていきたいと思っています。

10月 歌舞伎町で天体観測

飲むことを中心とした生活を送る皆さんから「星を見たい」というリクエストをもらい、歌舞伎町への天文遠征を決行しました。これがなかなか好評。大盛況でした。普段は空を眺めないメンバーが星に目を向けてくれました。

11月 東工大天文部の皆さんと遠征

東工大天文部の遠征に、星見屋の南口店長と一緒に合流させてもらいました。天文部の皆さんとは画像処理の勉強会をたまに開催しています。天文部は15名の大所帯。たくさんの人と星を眺める楽しさはまた格別でした。

2022年のめあて

いろいろあった2021年でしたが、やろうと思っていてできなかったことも同じくらいたくさんあります。

(1) ガチでない情報発信
南天の楽しみ方を解説した天リフライブは、天文界隈の外の方にもみていただくことができました。お子さんと一緒に見たという嬉しいコメントもありました。どうしてもPixInsightを中心としてマニアック路線となる私の情報発信。2022年はもっと宇宙の楽しさを広く発信したいと思っています。

(2) 長焦点の鏡筒と自動導入の赤道儀
「買う買う」と言いながら結局ほとんど買わなかった新機材。2021年の機材購入は、オートガイダーとSWATの改造だけでした。288mmと400mmはだんだん慣れてきたので、2022年は大きめの機材の導入を予定しています。

(3) プチワーケーション
リモートワークの利点をいかすべく、チャレンジすると言っていたプチワーケーション。これも結局、一度もやりませんでした。今年は新たな習慣を作りたい。星沼会の活動に絡めてワーケーションできると一番良いなぁ。

2022年もネットにリアルにお付き合いをよろしくお願いします。来年も天文まみれの楽しい一年になりますように!

<2021年 撮影した天体写真>

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