2023年が暮れようとしています。
今年一年もいろいろな方とお付き合いし、天文活動をつづけることができました。今年は、写真撮影よりも、天体写真にまつわる諸々のことに時間を使った一年でした。2023年のハイライトをまとめました。
写真展開催
今年は私として初めての写真展「時空を超えた贈り物 ー宇宙は不思議で美しいー」を開催しました。南青山の現代アートのギャラリーDA VINCI PROJECTにて2023年7月28日(金)から8月13日(日)まで、途中5日の休みをはさんで12日間展示しました(実はまだギャラリー展示は続けています)。
今年の最初に「今年の抱負はアート」と宣言しています。その一環としての写真展です。ありがたいことに300名近くの方にご来場いただきました。来ていただいた方、一人ひとりに宇宙の話をじっくりすることができたのは大きな成果でした。
天体写真の持つ美しさをいかに引き出すか。試行錯誤は始まったばかりです。2024年も開催したいと思っています。
チリ訪問とリモート撮影
私の天文活動の根幹をなすチリ・リモート。今年の1月からユーザの皆さんの利用が順次スタートしています。ユーザの方々が撮影された天体写真の公開が、SNSやフォトコンなどを通じて徐々に増えてきました。今後、どんな展開になっていくか、とても楽しみです。
私自身も今年の3月に4年弱ぶりにチリを訪問しました。
購入した口径25cmのドールカーカムであるAGOptical 10″iDKを設置してきました。光軸合わせに苦しみながらも、運用のスタートをすることができました。
また星ナビ2024年2月号(2024年1月5日発売)に12ページのチリ・リモートの記事を寄稿しました。表紙も私の撮影したイータカリーナ星雲を採用いただきました。機会があればぜひご覧ください。
CANP 2023開催
もうひとつのビックイベントはCANP 2023の開催です。今年のCANPはだいこもんが実行委員長を務められ、星沼会で全面サポートしました。歴史のあるCANPであり、多くの方が対面で集まるイベントですのでドキドキでしたが、なかなか楽しいイベントになったと思っています。講師の方々も豪華顔ぶれでしたし(私もちゃっかり話をしました)、やはりなんと言っても、全国の天文ファンが集まり、直にお会いしてお話できるのは楽しかったです。
当日のプログラムでも懇親会も楽しさ満載でした。苦労もしましたがやってよかったと感じています。来年のCANPもできれば現地参加したいと思っています。
国内遠征
今年の国内遠征はちょっとサボり気味でした。なんやかんや週末のイベントがあったことや、天気にも恵まれず・・・そんな中で、今年の最大の収穫はアンドロメダ銀河の中での新星爆発の撮影です。2週間連続で撮影したアンドロメダ銀河の中に写っていました。
また今年は「買う買う」と言いながら、ずっと買っていなかった2軸の赤道儀をやっと購入しました。FSQ-106EDも知人から譲り受けました。「これで国内の機器も完璧。あとは撮影だけ」・・・と思いながら、なぜかまた新しい機器が欲しくなってしまうのでしょうね。
<2023年の国内遠征>
1月2日〜3日 深城ダム
1月28日〜29日 小山ダム(星沼会冬合宿)
9月16日〜17日 深城ダム
10月7日〜8日 深城ダム
10月13日〜15日 高萩ユーフィールド(星沼会秋合宿)
12月9日〜10日 小山ダム (東工大・東北大遠征)
YouTube版 たのしい天体観測
今年はYouTubeを頑張った年でもあります。動画18本とショート4本を投稿しています。従来のPixInsightの解説に加えて、今年からは「宇宙・天文トーク」もスタートしました。だれかれかまわず宇宙トークをしてしまう私ですので、YouTubeは思う存分話すことができて、とても楽しんでいます。
割とマニアックな内容ですが、たくさんの方に視聴いただいていて、ありがたい限りです!
Astrobinの選考委員
最後にもうひとつ。今年の10月からAstrobinのImage of the Day / Top Picksの選考委員の一人として活動しています。私は40人いるSubmitterという役割の一人で、Top Pick Nominationという銅メダルの写真を選考しています。毎日200枚くらいの写真がやってきて、ひたすら見ています。その過程でわかって来たこともいろいろあり、近いうちにまとめてレポートします!
今年1年ありがとうございました
こんな1年でした。私は止まることができないマグロのような人間ですので、2024年も周りを巻き込みながら、いろいろやってみようと思います。来年は何か新しい事業をやりたいなあ、と思っています。
2024年もなにとぞよろしくお願いいたします。みなさまにとって良い年でありますように!