きみは、かに座をみたか?

突然ですが、かに座をちゃんとみたことはありますか?これまで、私はかに座のいびつな四角形は何度も目にしていましたが、足の部分を含めた全体像を見ていませんでした。昨夜の遠征で初めて全貌を目の当たりにしました。これやばいです。めっちゃ格好いい。

カニ座の全貌 *私の目には星は甲羅で4つ、手足で4つ見えました。左足の星はカニ座にカウントしていない資料が多いですが、ここは手足も4つの星にしました!

昨夜の千葉への遠征は諸般の事情で、空ばかりみていました。綺麗な冬の星座が並ぶ中、なぜか、かに座に目をうばわれ、そればっかり見ていました。もう遠征の目的は「かに座を見に行くこと」と言って間違いありません。かに座はしし座の隣にいて、ちょっと暗いところならば簡単に見つかります。まだ見ていない方は、おすすめです。

ちなみに撮影も試みたものの、いくつかの不幸な出来事が重なり撮影はできませんでした。しかし本来の目的はかに座ですので、まったく気にしていません。

昨夜の失敗

昨夜は星沼会のぐらすのすちさんと千葉に遠征しました。

光軸あわせも家ですませ、準備万端です。

(失敗1) 赤道儀の時間設定を間違えた

普段はSWAT使いの私ですが、今回はお借りしているAstro-Physics Mach1を使用。「自動導入でらっく楽」と思いきや、何度やっても30ー40度くらいずれてしまいます。よくよく調べると、タイムゾーンをGMT+6と設定しており、正しい+9に対して3時間ずれていました。ここで2時間くらいロス。

(失敗2) 建物の屋根で見えない

今日は夜中から曇る予報でしたので、日付が変わる前に明るい薔薇星雲を撮りおえる作戦でした。設定を変更しようやく導入ができるようになったところで、薔薇星雲が建物の屋根にかくれていることに気づきます。しかたなく勾玉星雲に変更しました。勾玉星雲はメジャーでありながら撮ったことがなかったのでちょうど良い。ただ早く沈んでしまうので時間勝負です。

(失敗3) 夕食を優先してしまった

ピント合わせが済み、ようやく導入ができたので、これからオートガイドを設定し、LRGBの撮影プランを入力して撮影スタート、と思ったところで、ぐらすのすちさんからの声がかかります。

「ご飯たべますよ」

気がつけば、かなりお腹が空いている。空腹で操作しても失敗するに違いありません。急がば回れ。ここは夕食を先にすることにしました。今日は横浜でお馴染みの崎陽軒のシウマイです。

大事なお知らせですが、崎陽軒はシュウマイではなくシウマイです。キヤノンや富士フイルムと同じです。間違えると大変なことになりますのでご注意ください。

失敗したのは月餅です。これはコーヒータイムに出すつもりでしたが、ついデザートに食べてしまい、夕食時間が長くなってしまいました。

(失敗4) 冷却を忘れた

ようやく撮影を初めて1時間。お約束の「冷却忘れ」です。そういえば、昨年の原村で冷却を忘れたぐらすのすちさんを、私が横からやいのやいの冷やかしたのがビデオに残っています。https://youtu.be/4dmvYnB_bF8?t=340
私の原村での私の悪行にもかかわらず、昨夜のぐらすのすちさんは「みんなあることですよ」と慰めてくれました。暗闇で見えませんでしたが、心なしか目が笑っていた気がします。

でもまだ1.5時間くらい時間は残っています。ここからが勝負です。

(失敗5) LとRを撮った時点で斜鏡が曇る

LRGB撮影はひと揃いないと画像にならないので、通常、LRGBそれぞれを少しずつ回して撮影します。しかし残り1.5時間でしたのでLを45分撮り、のこり15分ずつRGBを撮影することにしました。またRの方がBやGに比べて耐性があるのでL→B→G→Rと撮るべきでしたが、急いでいて頭がまわらずL→R→G→Bでセット。急いで撮影を始めます。

果たしてRを撮った時点で、画像が突如ぼんやりと・・・。調べてみると斜鏡とレデューサーが曇っています。乾燥している空気を送ろうとエアーダスターでシューっとしましたが効果はほとんどなし。ここで時間切れとなりました。

見上げると空には、かに座が煌々と輝いています。

「そうか、今日はかに座を見にきたんだった。ならば何も憂うことはないじゃないか」

ひとしきり空を堪能したあと、撤収し、足取り軽く帰りました。なぜだか滂沱(ぼうだ)の涙がとまりませんでした。

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