ひとり、心静かに勾玉星雲

その日の私は強い決意を胸に、千葉に向かいました。

「ひとり星空に身を置き、自らの心の奥を見つめ直す」

私は、数日前に読んだインド仏教に関する書籍に心打たれたのです。より正確にいうと「インド仏教3日間セミナーみたいなのに参加した方が、素人なりに感じたことをまとめた文章」を読んで「ちょっといいかも」と思ったからです。さらに正確にいうと、一緒に遠征する人が誰もいなくてひとりで行かざるをえなかったのでした。

撮影対象はもちろん、ブッダの教えにあやかり、三種の神器である勾玉星雲です・・・ん? それは日本の神話の方か? まあ、とにかく数ヶ月ぶりの撮影でわくわくです。

ひとり、静かに勾玉星雲 (右からIC 405, NGC 1893, IC 417)

勾玉星雲は神々しく仕上げてみました。撮影地は千葉県 平沢ダムです。この平沢ダムは、どうも何かいる感じがするのですよ。私はいつも、お化けにおびえながら撮影をしています。ここでは以前に夜中の2時くらいに楽しそうに歌を歌う男の子が、私の横を駆けて行ったことがあります。でも心配には及びません。おそらくあの子は、夜中にダム湖でひとりで遊ぶ陽気な普通の男の子なんだと思います。この夜も、野生動物の鳴き声にびびりながら撮影をしていましたが、幸いにもお化けには出会いませんでした。

夜中の平沢ダム

東京方面の空がちょっと明るいです。撮影を終えて朝になるとこんなところです。

朝の平沢ダム

勾玉星雲はぎょしゃ座の中にあります。ぎょしゃ座は、一度も見たことがない方にはぜひ知っておいていただきたい星座です。将棋の駒のような五角形が特徴的で、オリオン座が見つかれば、そのすぐ上に見つけることができます。先日は、東京の赤坂からもみることができました。

ぎょしゃ座の中に勾玉星雲

ぎょしゃ座の中には散開星団といって星が密集している領域があり、この夜も2つくらいのぼ〜っと光る場所がぎょしゃ座の中に見ることができました。また撮影中は大きな明るい星がたくさん流れました。雲が心配な夜でしたが、上手に対象を避けてくれて良い夜でした。

星空の下の撮影は楽しいなあ。

<撮影データ>
2022年10月29日 22時11分20秒 〜 10月30日4時10分42秒
FSQ-106ED (口径106mm F5)
Astro-Physics Mach1
QHY5L-IIM/ミニ・ガイドスコープ PHD2でガイド
ASI6200MM Pro
CHROMA LRGB Filters
露出(-10°C冷却, Bin1x1, Offset 50, gain 0)
 L: 300秒x35枚
 R: 300秒x11枚
 G: 300秒x11枚
 B: 300秒x11枚
 LRGB合計露出時間 5時間40分
PixInsightにて画像処理

撮影地: 千葉県大多喜町

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