もう一度、この目で見たいオメガ・ケンタウリ

全天で一番大きな球状星団 オメガ・ケンタウリ
全天で一番大きな球状星団 オメガ・ケンタウリ 天文ガイド2022年7月号入選作品 (高解像度版はこちら)

オメガ・ケンタウリ(オメガ星団)です。銀河ではなくて、全天で一番大きな球状星団。1000万個の星々が密集してできています。きっと内側の星から空を見上げると、ものすごい数の一等星が空を覆い尽くしているのでしょうね。拡大してみます。

中心部の拡大
中心部の拡大

黄色い星が多いのは、年をとった星が多いからでしょうか。

私は2019年のチリ旅行で、オメガ・ケンタウリを口径30cmのドブソニアン望遠鏡で見ました。今回の写真の画像処理は、そのときの記憶に一番近い感じにしました。チリの友人にもみてもらったところ「うん、こんな感じ」ってコメントがきました。

“Y se parece a lo que uno observa al mirar en telescopio. (望遠鏡で見たときのようだよ)”

現地でしょっちゅうみているメンバーからお墨付きをいただきました! 実際には人間の目ではこんな色は写らず白黒に見えます。ちなみに最近は、チリメンバーとはGoogle翻訳を使ってスペイン語で会話しています。いちいち翻訳ツールを使うのが面倒なのでスペイン語を学ぼうと取り組んでいますが、道遠し・・・。

オメガ星団は、現地ではオメガ・ケンタウリと呼びます。格好いいからそのままオメガ・ケンタウリと記載しました。オメガ・ケンタウリは肉眼でもはっきり見えます。西暦2世紀ころにギリシャの天文学者のプトレマイオスという人が星と間違えて星のカタログにいれ、ヨハン・バイエルという人が明るい星にギリシャ文字を割り当てるときにオメガになったそうです(SkySafariより)。それでケンタウルス座のオメガ星ということでオメガ・ケンタウリです。ベテルギウスをオリオン座のアルファ(アルファ・オリオン)というのと同じです。

この写真を星沼会の友人の小林さんに見せると、

「左上のちっちゃな銀河が萌えるポイントでした」

なになに? どこにある?

小さな銀河が左上に・・
小さな銀河が左上に・・

いた!
PGC47340!
こいつか。

も〜、これだからオタクは。こんなに大きなオメガ・ケンタウリが中央にあるのに、こっちに目がいくなんて。小林さん曰く、

「こんなに小さく写っているけれど、ここにも数億の星が集まり文明を持つ惑星があるかもなーなんて思うと萌え萌えしてしまいます」

あ〜。ものすごくわかります。天文ファンなら共通のその想い。PGC47340側からも我々の天の川銀河を指して「ちっちゃい銀河がいるよー」と会話している想像をついついしてしまいます。遠征中って、こんな会話を一晩中、ひたすらしているんですよ。(どうでもよい遠征会話はこちら)

最後に画像処理の少し専門的な話をすると、中心の粒々感を出したいのですが、そうするために少し中心部の明るさを落とすと、全体が平坦になって球状というより円盤に見えてしまいます。ぽっかりした球の形と粒々感のトレードオフに気を使いながらやりました。

この写真は一部を切り取っています。全体の写真も載せますー。

オメガ・ケンタウリ クロップなし
オメガ・ケンタウリ クロップなし (高解像度版はこちら)

<撮影データ>
NGC 5139 オメガ・ケンタウリ
2022年1月31日〜3月13日
Takahashi FSQ-106N (530mm, F5)
Paramount ME
ASI1600MM Pro
Baader LRGB, Hα Filters
Autoguide – QHY5L-IIM / Baader Vario-Finder 60mm
露出(すべて-20°C冷却, Bin1x1, Gain 0, Offset 10)
 L: 300秒x124枚、10秒x101枚
 R: 300秒x43枚
 G: 300秒x40枚
 B: 300秒x39枚
総露光時間 20時間46分50秒

PixInsightにて画像処理

撮影地: チリ ウルタド渓谷(リモート撮影)

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