PixInsightオンラインセミナーのご報告

先週の2022年10月9日(日)、10日(月)の2回にわけて、PixInsightオンラインセミナーを開催しました。初めての取り組みにもかかわらず、多くの方に参加いただきました。参加くださった方、アドバイスをくださった方、暖かく見守ってくださった方、皆様に心から感謝申し上げます。ありがとうございました。

今回のセミナーはZoomを使ったオンラインで開催しました。より実践的にするためと、終わってからも確認できるように、解説で使った画像データと資料を提供し、またセミナー後にはセミナーを撮影した動画を配布しました。

開催するまでは内心ドキドキでしたが、開催後の匿名のアンケートでは「とても満足した(84%)」「まあまあ満足した(11%)」と、あわせて95%の方に満足いただく結果になりました。また同じく95%の方が「次回も参加したい」と回答くださいました。参加した方にとって価値あるものになったかなと、正直なところホッとしています。

(参加いただいた方のコメント)

  • 「実際の処理では結果を見ながら何度も試行錯誤する雰囲気が伝わり良かったと思います。」
  • 「文書で表現できない、微妙なニュアンスが伝わりました」
  • 「事前に素材を提供いただけたので、自分なりに試した上で話を伺え、着目点、使い方の違いをよく理解できました。一つ一つの処理が繊細であることも理解できました。」
  • 「疑問点をその場で議論できるのは、オンラインの優位性ですね。」
  • 「今回のセミナーに参加できて 趣味のグループの良さを知りました。セミナーグループでわいわいガヤガヤ ディスカッションできる場をもうけていただけるとありがたく思います。
  • 「基本的なワークフローの中に小ネタを紹介されていて参考になりました。」

今回のセミナーで特に私が見ていただきたかった点のひとつは画像処理の「試行錯誤」のプロセスです。たとえば、かぶりとりのDBEを実行する時、私は4〜5回試します。PixInsightはまだ完全自動で画像処理できるレベルまでは到達していないので、何度も試す、というプロセスを見ていただきたく思いました。せっかく大変な思いをして撮影した画像なので、画像処理にも時間をかけて仕上げていかないと、もったい無い気がしているのです。

また今回、サロン的な楽しみかたを発見しました。1回目、2回目ともに、セミナーの後に1時間半くらい残っていろんな議論を楽しみました。PixInsightの質疑応答だけではなく、フラット撮影の方法、機材の話など広い範囲でお話しました。普段は一人で活動されている方も多かったようで、グループの楽しみを見出してくださった方も多かったように思います。こんな機会を通じて、天文の趣味の仲間を広げる機会の一つになれば本当に嬉しいです。

一方で改善すべき点も多々あります。

  • 守備範囲が広すぎるように思いました。リニア処理で1セミナー、ノンリニア処理でもう1セミナー、応用編でもう1セミナーと3回位で完結する位でやって欲しい。
  • 参加者の機材の違い(デジタル一眼かカラーCMOSかモノクロCMOSかなど)により、別々の開催としたほうが本当に欲しい情報が得られるのではないかと思った。
  • 資料と素材を早くいただけると自分なりに試行錯誤する時間がとれ、より充実した収穫につなげられそうです。
  • 長時間に及んだので、途中で休憩があってもよかった。
  • 音声が割れ気味でちょっと聴きにくかったです

今後、プログラムの品揃えを充実化させていき、参加した方のニーズに細かく対応できるようにするのが課題です。また環境や運用の整備も進めます。

次のセミナーのアイデアはすでにあります!ぜひお付き合いください。本当にありがとうございました。

2022年10月16日
丹羽雅彦

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