空前の「天文なう」ブームに湧くアマチュア天文界。天リフイベントでAramisさんが披露したテクニックを試そうと、老いも若きも夜な夜な映えた写真を投稿しています。
私も虎視眈々と機会を狙うひとり。しかし、撮影中にゆとりも技術もなく時間ばかりが過ぎていきます。そんな私にもとうとうチャンスが巡ってきました。おっちょこちょい・・ではなくて、明るく快活なぐらすのすちさんと一緒に天体撮影です。(名前がマレンコフノスチってなってますが、またきっとまた改名するので面倒だからぐらすのすちさんにしましたww)
「本日天気晴朗なれども風強し」
アクアラインも時速40km規制となった暴風吹き荒れたこの日、私は決行の旨を同志ぐらすのすちに打電し、現場に向かいました。すかさず同志からも返電が。
「撮影の荒廃この一戦にあり」
明るいうちに現地に到着。何度か撮影でご一緒しているものの陽の当たるところで会うのは初の二人です。私は挨拶もそこそこに声高らかに宣言しました。
「今日は天文なうをやります」
そう告げつつも一眼カメラを持ってきていない私。天文なうの丸投げが開始した瞬間です。この日は、改造SWATのテスト、先日の三浦で撮影したクラゲ星雲の追加撮影、天リフの魔女の横顔の宿題とテーマは盛りだくさんなものの、メインテーマは天文なう。
早速こちらから。
わ・・・わかりにくい。これはセレクターがあらぬ方向を向いているところに注目下さい。極軸あわせの最終兵器として投入した310から350への改造を施したSWATです。キングスレート以外の追尾モードも付いているこの機材。改造については別途記事化します〜。
仲良く北極星待ち。ぐらすのすちさんはタカハシFC-76の投入です。今日、わかったことですが明るいうちに全部用意するとミスも減り、その後の心の余裕も違いました。うん、これからは月が出ていても明るいうちに行こう。
ネットサーフィンを楽しんでるのではなく、PoleMasterで極軸合わせ中の私です。この辺りからは心の余裕が無くなってきます。機材を調整するときはなぜか正座なのは天文ファンのお約束です。
風も治まり撮影開始。安定モードに入ったところでコーヒータイムです。星の下でのコーヒーは毎度格別でした。ありがとう、ぐらすのすちさん!バーナーは冬山でも使える仕様とのことです。そろそろ「自分でも天文なうをやらねば」と思い、満を辞して私も天文なうを投稿してみました。
赤くする必要は無かったのですが、ぐらすのすちさんの「赤い方が天文っぽい」という浅はか・・洞察に富んだ意見により赤いライトでiPhone自撮りをしました。のちにこれがNiwaにとって天文なうとの長い旅の始まりと記録されることでしょう。帰宅後に写真を嫁に「天文友だちだよ」喜んで見せたところ「親子にしか見えん」だそうです。さらには「ぐらすのすちさんが可愛い」と嫁と娘に人気でした。
なかなかお気に入りのショットです。Aramisさんに習った通り、ふたりで背筋と丹田に力を込めつつ欄干で体をささえています。目をつむらないように我慢していたのは無意味でした。北斗七星が綺麗!
愛機萌え〜というやつ。そして最後は・・・
やってみたかった椅子に座って空を眺めるやつです。ちょっと離れたところから望遠で撮っています。
オリオンが沈みクラゲが西の空に傾いた午前0時くらいに撤収するという健康的な撮影でした。ちなみに魔女はトライするも月明かりに照らされて残念ながら姿を現さず。
あれ?自分でやった天文なうは一回だけ・・?
深海に漂うクラゲ
<撮影データ>
2021年2月20日21時04分01秒〜
BORG 72FL + 7872レデューサー (288mm, F4)
ASI294MM Pro
Astrodon 5 nm Narrowband Filters – SII, H-α,OIII 5nm
露出(すべて-20°C冷却, Bin2x2, gain 120)
撮影地: 神奈川県三浦市
SII: 120秒x18枚
Hα: 120秒x16枚
OIII: 120秒x20枚
撮影地: 千葉県大多喜町
SII: 120秒x32枚
Hα: 120秒x26枚
OIII: 120秒x12枚
総露出時間 4時間8分
Unitec SWAT-310-Vspec
QHY5L-IIM/ミニ・ガイドスコープ
PixInsightにて画像処理
SII、Hα、OIIIの枚数は、風や撮影ミスなどで意図せずバラつきました。