天文ファンにはお馴染み魔女の横顔です。英語名でもWitch Head nebula。どれが横顔か、わかりますか?
正解はこちら。
一度「そうと認識するとそれにしか見えない」というやつですね。今回は赤髪も表現してみました。当初は背景の赤い領域(電離水素から出る輝線によるものでHII領域といいます)は写していなかったのですが、「魔女がおどろおどろしい森の中を行くさま」を表現しようと思い、Hαというフィルターを使って追加で撮影しました。画像処理をしてみると予定とは異なって赤髪になりましたw
魔女につかえる銀河たち
この魔女は、オリオン座の左足であるリゲルという星のすぐ西に住んでいます。この白い顔はリゲルに照らされて光っています。魔女のほかにも、オリオン座のまわりは馬頭星雲、ランニングマン星雲など変わった形の星雲がたくさんいる、楽しい領域です。そもそもオリオン座も忘れられない形をしていますよね。
また魔女の周りには、ちっさな銀河がたくさん魔女につかえています。
とはいえ、地球から魔女の横顔までの距離は750光年。銀河までの距離は2億光年近く。近くにいそうで実はめっちゃ離れています。
<撮影データ>
森に住む魔女の横顔 – IC 2118
2022年11月21日 〜 2023年2月7日
Takahashi FSQ-106N (530mm, F5)
Paramount ME
ASI1600MM Pro
Baader LRGB, Hα Filters
Autoguide – QHY5L-IIM / Baader Vario-Finder 60mm
露出(すべて-20°C冷却, Bin1x1, Gain 0, Offset 10)
2枚パネルモザイク
(上:南側)
L: 300秒x205枚
R: 300秒x66枚
G: 300秒x65枚
B: 300秒x58枚
Ha:1200秒x50枚
(下:北側)
L: 300秒x238枚
R: 300秒x69枚
G: 300秒x84枚
B: 300秒x67枚
Ha: 300秒x20枚
Ha:1200秒x44枚
総露光時間104時間00分
PixInsightにて画像処理
撮影地: チリ・ウルタド渓谷リモート撮影
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