東京の新宿区にある柏木小学校で、宇宙の話をしてきました。
新宿区立柏木小学校では「まなびのマルシェ」というプログラムを展開しています。「人生は冒険だ」をテーマに、大人がいろいろな経験を語り、人生の正解は自分で見つけることを感じてもらうプログラムです。今回、柏木小学校に通う息子さんをもつ友人のお誘いで参加しました。
朝に体育館で紹介があった後、教室でプログラムが始まります。私は「宇宙さん」という名前でエントリーしました。
私の他には、紙のスピーカーによる不思議な体験だったり、デザインワーク、ダンス体験など、多種多様なプログラムがありました。自分の説明の合間にのぞいてみたところ、とても面白く興味深いもので子供たちの目もきらきら。食い入るように話を聞いています。私もたくさんの魅力的な方とお話しできました。
私は1年生から6年生で全学年を対象に、私のお気に入りの天体写真を配り、宇宙の解説をしました。
「宇宙って不思議で美しいなぁ」
と思ってもらえれば成功です。
チリで一緒に観測所を運営しているカルロスとエドアルドからもメッセージをもらいました。
カルロスは英語、エドアルドはスペイン語です。子供からは「英語を話せますか」という質問がありました。英語での会話もそれなりにできますが、普段のチャットでは彼らとは翻訳ソフトを使ってスペイン語で会話しています。お互いに母国語ではない英語を使うより、片方が得意なスペイン語の方が早いからです。
「英語が使えると楽しいけれど、翻訳ソフトでも大丈夫。宇宙さんは毎日楽しい会話をスペイン語で翻訳ソフトを使ってやっているよ」
そんなふうに答えました。これには、大人からの反応の方が良かった気がします。
教室には望遠鏡を持ち込み、実際に赤道儀を子供たちに動かしてもらいました。せっかくなので重量級のAstro-Physics Mach1とFSQ-106を持ち込みました。先生が不安そうに見守るなか、ハンディコントローラーでがんがん動かしてもらいました。
宇宙はやはり最強のコンテンツだと実感!! 当日は2回にわけて、定員を2倍以上も上回る140名の小学生にお話をすることができました。学校では、あちこちで「宇宙さ〜ん」と子供たちから声をかけてもらいました。ちょっといい気分です。
話をしていて本当に驚いたのは、小学生の熱気と自由さです。少し話をすると、ばーっと手が挙がり、やつぎばやに質問攻めにあいました。
「宇宙さんは宇宙に行ったことはありますか?」
「どうして宇宙は黒いのですか?」
「ブラックホール知っているよ」
「この青いのはなんですか?」
「この煙みたいのはなんですか?」
「モンゴルはどこですか? (なぜ、ここでモンゴル?)」
「太陽までの時間は8分で・・・」
とくに低学年の子達は、息を吸う暇もないくらい絶えず質問を浴びせてきます。気の利いたことを言おうとか、場の空気を読もうとか、そんなことはお構いになしに頭に思い付いたことを口に出す感じ。高学年の子達は、ちょいちょい自分の知っているネタを披露しつつの質問です。「こんなことに興味があるんだよ」という気持ちを全開で披露してきます。宇宙さんとしてもがっぷり四つに答えなければ期待に応えられません。全力で回答の連続です。
思えば自分もそうだったかも・・と昔を思い出しながら説明しました。このまま大きくなってほしいなぁと、つくづく思いながらプログラムを終えました。