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みてください。この見事な2本の腕。スパニッシュダンサーという愛称をもつ渦巻銀河 NGC 1566です。私はスペインのバルセロナでフラメンコを観てきたことがありますが、まさにこんな感じ!・・・のはずもなく、画像処理をしていてフラメンコを思い出した瞬間はありませんでした。
NGC 1566は教科書にでてくるような形をした渦巻銀河です。中央に丸いバルジがあり、そこから2本の腕が巻き付いています。ん? 中央はちょっと楕円形ですね。もしかしたら、棒渦巻銀河か?調べてみたところ、Intermediate Galaxy (中間渦巻銀河)という渦巻と棒渦巻の中間に分類される銀河だそうです。
この銀河はかじき座に位置します。かじき座とは見慣れない星座ですが、88星座のひとつです。かなり南の方にあり、Wikiによれば、日本の最南端の沖ノ鳥島でようやく全貌がみえる星座とのことです。かじき座は大マゼラン雲にも接しています。この銀河はチリに設置した望遠鏡で撮影しました。私の住む横浜からですと、NGC 1566は高度0.1度でほぼ水平線上になり、残念ながらみることができません。
写真はトリミングしています。全体はこちら。大きくプリントしたくなります。
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右下に可愛らしい銀河が写っています。棒渦巻銀河のIC 2066です。これは焦点距離の長い望遠鏡で見てみたいですね。
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他にもそれほど多くはないですが、小さな銀河が写っていました。
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以上、教科書に出てくるようなザ・銀河 NGC 1566でした!
<撮影データ>
ザ・銀河 NGC 1566
2024年11月18日 〜 2024年12月31日
AG Optical 10″ iDK (250mm, F6.7)
Astro-Physics 1100GTO-AE
オフアキシスガイド ASI174MM Mini
ASI6200MM Pro
CHROMA LRGB, Hα Filters
露出(すべて-10°C冷却, Bin1x1, Gain 100, Offset 50)
L: 300秒x264枚
R: 300秒x71枚
G: 300秒x83枚
B: 300秒x70枚
総露光時間 40時間40分
PixInsightにて画像処理
撮影地: チリ・ウルタド渓谷リモート撮影
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