小マゼラン雲の周辺部。青白きN66、NGC 346、NGC 341

右がN66、NGC 346。中央がNGC 341

小マゼラン雲の北東部の周辺部にある綺麗な領域です。右にみえる青い星雲(N66)と中央の青い青雲(NGC 341)を狙ってみました。右側の青い星雲には中心に散開星団(NGC 346)があります。

中央右下の散開星団と取り巻く青い星雲(N66)

ここは新しい星が生まれ続けている場所(Star forming region)です。上の写真の中央右下にある若い星々がすごいエネルギーで周りのガスを吹き飛ばしています。ガスが吹き飛ばされた跡があり、またよれてひだ状になっていますね。

こちらはNGC 341です。

NGC 341

左上の濃い青色の星雲がワンポイントになっています。

小マゼランは日本からは残念ながら見ることができず、南半球の空に浮かんでいます。チリに設定した望遠鏡で撮影しました。こういった青い星雲は、大小マゼラン雲に独特で他にあまり見ないように思います。大マゼランにある有名なタランチュラ青雲もやっぱり青い青雲です。

この写真は特定の波長を狙って撮影するナローバンドフィルターというフィルターをつけて撮影しています。通常のRGBのブロードバンド撮影ですと、こんなに青くなります。

通常のRGB撮影すると青い

ナローバンドのデータをブレンドすることで、赤い領域(HII領域といいます)も撮影できて、艶やかになりました。天体写真はこのような工夫をしながら、綺麗な写真に仕上げていくんです。

<撮影データ>
小マゼラン雲の周辺部。青白きN66、NGC 346、NGC 341
2024年9月17日 〜 2024年10月27日
AG Optical 10″ iDK (250mm, F6.7)
Astro-Physics 1100GTO-AE
オフアキシスガイド ASI174MM Mini
ASI6200MM Pro
CHROMA RGB, SII, Hα, OIII Filters

露出(すべて-10°C冷却, Bin1x1, Gain 100, Offset 50)
 L: 300秒x284枚
 R: 300秒x100枚
 G: 300秒x80枚
 B: 300秒x73枚
 SII: 600秒x138枚
 Hα: 600秒x97枚
 OIII: 600秒x125枚
総露光時間 104時間45分

PixInsightにて画像処理

撮影地: チリ・ウルタド渓谷リモート撮影

#observatorioelsauce

タイトルとURLをコピーしました