森に住む魔女の横顔 – IC 2118

森に住む魔女の横顔 – IC 2118

天文ファンにはお馴染み魔女の横顔です。英語名でもWitch Head nebula。どれが横顔か、わかりますか?
正解はこちら。

一度「そうと認識するとそれにしか見えない」というやつですね。今回は赤髪も表現してみました。当初は背景の赤い領域(電離水素から出る輝線によるものでHII領域といいます)は写していなかったのですが、「魔女がおどろおどろしい森の中を行くさま」を表現しようと思い、Hαというフィルターを使って追加で撮影しました。画像処理をしてみると予定とは異なって赤髪になりましたw

魔女につかえる銀河たち

この魔女は、オリオン座の左足であるリゲルという星のすぐ西に住んでいます。この白い顔はリゲルに照らされて光っています。魔女のほかにも、オリオン座のまわりは馬頭星雲ランニングマン星雲など変わった形の星雲がたくさんいる、楽しい領域です。そもそもオリオン座も忘れられない形をしていますよね。

また魔女の周りには、ちっさな銀河がたくさん魔女につかえています。

ちいさな銀河がたくたん

とはいえ、地球から魔女の横顔までの距離は750光年。銀河までの距離は2億光年近く。近くにいそうで実はめっちゃ離れています。

<撮影データ>
森に住む魔女の横顔 – IC 2118

2022年11月21日 〜 2023年2月7日 
Takahashi FSQ-106N (530mm, F5)
Paramount ME
ASI1600MM Pro
Baader LRGB, Hα Filters
Autoguide – QHY5L-IIM / Baader Vario-Finder 60mm

露出(すべて-20°C冷却, Bin1x1, Gain 0, Offset 10)
2枚パネルモザイク
(上:南側)
 L: 300秒x205枚
 R: 300秒x66枚
 G: 300秒x65枚
 B: 300秒x58枚
 Ha:1200秒x50枚
(下:北側)
 L: 300秒x238枚
 R: 300秒x69枚
 G: 300秒x84枚
 B: 300秒x67枚
 Ha: 300秒x20枚
 Ha:1200秒x44枚

総露光時間104時間00分

PixInsightにて画像処理

撮影地: チリ・ウルタド渓谷リモート撮影
#observatorioelsauce

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